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チベットの一期一会

10年以上前チベットを旅をしました。

 

今回はその旅の中で訪れたナムツォという湖に行った時の話です。

その他の旅の詳細はいつか別の機会に記事にしたいと思います。

 

ナムツォまではラサからマイクロバスで揺られて数時間。

車酔いと薄い空気との格闘。

ふらふらになってナムツォにたどり着くと、壮大な光景が広がっていました。

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標高4700メートルくらいに位置する天空の湖。

空と海が青い。

 

この日は訪問者用に作られた大きなテントに泊まりました。

テントの周りを歩くと、地元の人が卓を囲んで青空麻雀をやっていました。

眺めていると日本の麻雀より明らかにテンポが早い。

役とかは気にせずどちらかというとドンジャラ的なルールで麻雀をしている感じです。

 

湖の周りには、たくさんの岩山があります。

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冒険心が刺激されてワクワクする地形です。

 

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その岩山には小さな洞窟がたくさんありました。

夢中になって、岩山や洞窟を探検していました。

途中でナキウサギに出会ったり、本当にワクワクする時間でした

岩山の洞窟を見つけるたびに、中に入って奥まで歩いて行きました。

すべて小さい洞窟で、数分で奥まで行ける感じでした。

ほとんどの洞窟は無人なのですが、2つか3つの洞窟の中には修行者が住んでいました。

みんな瞑想中心の生活をしているのでしょう。

 

その中の一つの洞窟の中で、フレンドリーなチベットの行者さんと出会いました。

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おそらく彼はこの洞窟でほとんどの時間瞑想をして過ごしているのだと思います。

瞑想の邪魔をしてしまったかもしれないのに、素敵な笑顔で迎えてくれました。

言葉は全く通じませんが、歓迎されているのがわかったので、彼の正面の岩に座りました。

そこに10分ほど座っていました。その間特に言葉を話すでもなく、ただその空間に行者さんと一緒にいただけです。

やがて身体中に鳥肌が立つような寒気がして、ピリピリとした電流のようなものを感じました

それはとても心地よい感覚でした。

彼は、お水と古い缶に入ったビスケットを出してくれました。

お水は本当にぬるいし、ビスケットはめちゃくちゃ古くて湿っているのですが、心がぽかぽかするようなおもてなしでした。

そのあとお礼を何度も言って洞窟を出たのですが、なんだか忘れられない時間になったと思います。

チベットではたくさんのお寺を訪れて、いろいろなお坊さんとあってお話を聞いたりもしたのですが、その行者さんと過ごした時間が一番印象に残っています。

 

”一期一会”という言葉が心に浮かびました🐈

 

そのわずかな時間に、なにか大切なものをいただいた気がしました。

エネルギー的な何かを伝授されたそんな感覚。

洞窟から出た後もしばらくは洞窟や湖を探検しましたが、なんだか頭がぼーっとするような心地よい感覚がしばらく続いていたのを覚えています。

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これまで色々と旅をしましたが、この行者さんとの時間は忘れられない思い出の一つになっています。